高気圧酸素カプセル導入の背景
少子高齢化が進む日本において、ご存知のように増え続ける医療費は無視できない問題となっています。景気低迷の厳しくなる労働環境の中では、「過労死」や「うつ病」などで、健康に働き続けることができなくなる就労人口が増えていることも事実であり、もはや企業損失ばかりではなく、国家損失といわれるほど深刻化しています。興味を持たなければ、なかなか情報を得る機会もありませんが、国は少子高齢化社会に国民がいかに健康に生活し、医療費を削減していけるか様々な取り組みを行っています。
その一つが、厚生労働省が成人病増加に歯止めを掛けるべく導入したメタボ検診です。しかし、何より、国民一人ひとりの健康意識を高め、企業検診を徹底し重篤の状態を避けることが、医療費負担を軽減するとして政府は「健康日本21」を推進し、スポーツイベントの開催や情報提供を行っています。
「健康日本21」及び健康増進法の基本的な考え方
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『我が国の平均寿命、健康寿命は、世界でも最高の水準にある。しかし、人口の急速な高齢化が進む中で、疾病構造が変化し、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病等の生活習慣病が増加している。生活習慣病は、痛みなどの自覚症状が現れないうちに進行し、最終的に重篤な症状発作に至り、生活の質を著しく低下させたり命を奪うことにもなる深刻な問題である。
健康寿命の更なる延長、生活の質の向上を実現し、元気で明るい高齢社会を築くためには、疾病の早期発見や治療に留まらず、生活習慣の見直しなどを通じ積極的に健康を増進し、疾病を予防する「一次予防」に重点を置いた対策の推進が急務である。このため、平成12年より「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進している。』(「全国厚生労働関係部局長会議資料」。平成16年1月20日より)
平成20年 国民健康・栄養調査の結果 は こちら
「健康日本21」には、生活習慣の改善で健康寿命(痴呆や寝たきりにならない状態で生活できる期間)を伸ばすという一つの目標があります。それは国民一人ひとりの幸せでもあり、家族の幸せへの取り組みと言えるのかもしれません。
では、何を気をつければよいのでしょう。詳細は こちら
「健康日本21」最終評価の公表
~ 59項目の目標のうち約6割が改善 ~
(厚生労働省 平成23年10月13日より)
最終評価の結果概要
「健康日本21の9分野(栄養・食生活、身体活動・運動、休養・こころの健康づくり、たばこ、アルコール、歯の健康、糖尿病、循環器病、がん)80項目の目標のうち、再掲21項目を除く59項目の最終評価の結果は表の通りです。
「A 目標値に達した」と「B 目標値に達していないが改善傾向にある」を合わせて35項目(約6割)である一方、「D 悪化している」が9項目(約15%)となっています。
評価区分(策定時の値と直近値を比較) |
該当項目数(割合) |
A 目標値に達した |
10項目(16.9%) |
B 目標地に達していないが改善傾向がある |
25項目(42.4%) |
C 変わらない |
14項目(23.7%) |
D 悪化している |
9項目(15.3%) |
E 評価困難 |
1項目(1.7%) |
合計 |
59項目(100.0%) |
[主なもの]
A.メタボリックシンドロームを認知している国民の割合の増加、高齢者で外出について積極的態度を持つ人の増加、80歳で20歯以上、60歳で24歯以上自分の歯を有する人の増加 など
B.食塩摂取量の減少、意識的に運動を心がけている人の増加、喫煙が及ぼす健康影響についての十分な知識の普及、糖尿病やがん検診の促進 など
C.自殺者の減少、多量の飲酒する人の減少、メタボリックシンドロームの該当者・予備軍の減少、高脂血症の減少 など
D.日常生活における歩数の増加、糖尿病合併症の減少 など
E.健診・保健指導の受信者数の向上 (平成20年からの2ヵ年のデータに限定されるため)」
運動期間は、平成12年度から平成24年度までです。
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疲労蓄積の果てに
抗疲労の研究では、6ヶ月以上に亘り疲労状態が続くと神経系統に支障をきたし、内蔵機能が著しく低下するなどが報告されています。また、足や腰の痛みが生じると、人は必要以上に動こうとしなくなり、動かさないことで血流が悪くなり、痛みをかばうことで他の関節などに歪みや痛みが出て、更に動かなくなるという悪循環に陥ってしまいがちです。それは、
ロコモティブ・シンドロームかもしれません。動かさないことの蓄積は、動けなくなることを意味します。
諸外国と比較して日本の寝たきり人口が多いのは何故でしょうか。美しい労わりの日本の文化、古き良き日本の幻想かもしれませんが、いざとなれば、国が、病院が、誰かが治してくれる、面倒をみてくれるという漠然とした安心感が、寝たきりを促していることはないのでしょうか。
資本主義国家である以上、自助努力が前提であり、このまま高齢化と共に寝たきり人口が増加し続ければ、すべての医療費を福祉で賄う余裕はありません。
あるいは、わが国の世界に誇れる先端医療に対する信頼から、心のどこかで医師に任せて処方された新しい薬を飲み続ければきっと治るという思い込みはないでしょうか。どこか他人任せの健康に対する認識が、一方で、予防医学の進化の遅れを招いていると言えなくもありません。
「副作用がない薬はない」と言われますが、薬を何種類も服用し副作用による別の症状で、また別の薬を処方されという経験をされた方も少なくないと思います。良薬の開発に携わられてこられた方々の功績を否定するわけではありませんのでどうかご容赦ください。
長く患う病気であれば尚更のこと副作用の少ない薬や治療法に出会いたいと思うものではないでしょうか。何より、生涯現役でいたいと思えば、早々に諦めないことが大事かもしれません。健康のための正しい知識、病気の予防法や技術が広まれば、少なくとも今より将来に希望を持てる社会になっていくと考えられます。まずは、身近なところで、痛みや疲れなど身体の信号に敏感になり、前向きに手を打つことからかもしれません。
酸素は自然薬?
海外の医療では自然に近い治療法として気圧・酸素濃度を大気より若干上げた1.3~1.5気圧の酸素カプセルの使用が期待されています。緊急を要することでなければ、多少時間を掛けても身体に優しい方法で回復が望めればそれに越したことはありません。
高気圧酸素カプセルが子供の発達遅れの治療に安全で、有効と認められたのは昨年のこと。まだ、研究は始まったばかりです。そこで明らかにされたのは、1.3気圧の酸素カプセル内で発生する溶解酸素による脳の活性化でした。酸素濃度や検証条件も様々ですが、この一年の間に溶解酸素が脳のニューロンへ働き掛けることによりフィジカル・メンタル両面のダメージに有効であることが明らかになってきたと言われます。
酸素不足の現代人
大気はおよそ20.9%の酸素濃度と言われていますが、自然に満ちていた時代から比べれば数パーセント落ちているといわれています。自然破壊や大気汚染によってどんどん住みにくくなる地球環境で生き抜かなければならない現代人です。都市の機密性の高いビルやマンションの中においては、酸素濃度は更に低下し、軽度の酸欠状態を気づかずに、頭の痛みや体調不良を酸素不足と疑うこともなく仕事に追われているのではないでしょうか。
脳は全身の25%の酸素を消費するといわれますが、低酸素状態では血流の流れも悪くなり、ヘモグロビンが必要な箇所へ酸素を運ぶことも困難になりがちです。体内の低酸素状態に陥った組織から機能障害や機能不全を起こし、放置すれば発病や倒れる原因になりかねません。
ヘモグロビンに依存する日常生活では、けがや血管が詰まるなどダメージが生じれば、その先に酸素が運ばれることはありません。しかし、高気圧酸素カプセル内で変化した溶解酸素であれば、ヘモグロビンを介さずに、酸素が行き渡らなくなった組織の低酸素状態を改善します。酸素供給が断たれ、死滅する運命にあった細胞が救われるとすれば、それだけ身体の負担は少なくてすむでしょう。
日本では、2気圧以上酸素濃度100%の酸素カプセルは医療機器扱いとされ、国内で一般に市販されている酸素カプセルはすべて健康機器として2気圧未満(現状1.35気圧レベル)・酸素濃度50%を上限と制御されたものです。まだ、歴史の浅いマイルドな高気圧酸素カプセルですが、その可能性には世界中で大きな期待が寄せられています。酸素は水以上に生命維持には欠かせないものであり、もし、酸素カプセルが車のように一家に一台普及したとすれば、将来の医学の常識や健康人口の割合がどのように変わるのか大変興味深いところです。
明るい将来のために
健康とは失うまでその価値に気づかないものかもしれません。年齢に関係なく忍び寄る病は突然起こり、倒れた時には遅いのです。運よく生き残ったとして半身不随は医師も薬も治せません。要介護となれば、医療費負担も増え、一人で生活することも難しくなり、家族にも大きな負担となります。
各自が自身で健康増進に努め、健康習慣、栄養管理などに意識を傾け、過労死、寝たきりにならない正しい知識と強い意志を持つことで倒れる確率は減らすことができると専門家は指摘します。
酸素カプセルという優れもの
酸素カプセルとは「健康に気を遣われるアスリートや一部の芸能人の方々が所有される優れもの」という認識は広がってきたようですが、まだ、酸素カプセルの力を体感しておられる方はほんの一部の方でしょう。
海外で、1.3気圧の酸素カプセルの利用は、発達の遅れなどのある幼児に安全な家庭治療法としてむしろ毎日入ることが望まれるといわれるほど身体にやさしいことが明らかになってきました。個人向けに手ごろな酸素カプセルも出てきましたが、気圧が低いもの、酸素の入排出が不安定なもの、高圧にカプセル強度が使用頻度に耐え得るか心配されるものなど身体に与える影響が大きいだけに安全性・安定性に技術が注がれた酸素カプセルを選ぶとすると、やはり数百万円するだけの違いはあります。海外では酸素カプセルを購入したら、寝袋に足で踏む空気入れが付属していただけだったというウソのような話もあります。また、海外のものは不具合が生じた時に船便で送ると半年は掛かる場合もあるそうです。酸素カプセル業界では、一般に普及するまであと10年と言われた時間ですが、私たちは少しでも早く、この優れたものを多くの皆様にご利用頂けるようにできないかと思案を重ね、住環境である賃貸マンションの設備として導入させて頂きました。。
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